同窓会会報 WEB版

第36号

平成29年2月 発行


発行所    千葉県立国府台高等学校同窓会 広報委員会
        市川市 国府台 2-4-1
発行責任者  伊能 重憲

会則を一部改正   平成28年度定例総会

 平成28年度定例総会が平成28年5月22日母校会議室に於いて開催され、会則改正などについて討議された。
 伊能重憲会長の挨拶のあと、新任の石塚由乙[よしと]校長が紹介され、母校の近況報告を交えての挨拶があった。 続いて、佐藤克文教頭と新任のたにの谷野宏之教頭より自己紹介と挨拶があった。
 山中勇氏(22期)が議長に選出され議事に移った。
 『平成27年度事業報告』『平成27年度決算報告および監査報告』『平成28年度事業案』『平成28年度予算案』については、いずれも拍手により原案の通り承認された。
 続いて『会則改正について』が議題とされた。「母校支援を同窓会の事業として会則に明記すること」「役員の補欠選任に関する規定の補完」が改正の主旨であり、拍手により承認された。
 会計野原洋子先生(26期)、監査細川訓先生(38期)が人事異動にともない退任するため、改正された会則に従い『役員の補欠選任』が行われ、会計上野優香里先生(60期)、監査佐藤克文教頭が選任された。
総会 更に、『その他』議案として、教科準備室への空調機器設置支援事業について討議された。 特にこの件が別議題とされたのは、事業内容の詳細について学校との調整が継続中のためであり、加藤徹理事長から、 「事業実施の可否は常任理事会の判断に一任をお願いしたい」「費用については、本年度予算の事業費および予備費からの充当を予定しているが、超過する場合には特別会計から支出する場合があり得る」旨の説明があった。石塚校長からもたっての要請があり、拍手により了承された。

【関連記事 4・5面

 議事終了後は恒例の懇親会に移った。 野球部父母の会の皆さんから報告と挨拶があった他、在学中に取り組んだこと・現在取り組んでいることなどを話題に和やかな時を過ごした。

 


鴻陵生への期待
 新校長 石塚 由乙[よしと]

石塚校長  同窓会の皆様には、日頃より本校の教育活動に多大なる御支援・御協力を賜り、心より感謝申し上げます。
 本校への着任が発表されて以来、様々な方面の皆様から本校についての情報をお寄せいただき、本校が多くの関心を持たれていることを実感しました。 着任後、鴻陵生の前に立った時、同窓生が脈々と受け継いで来た創立七十三年の歴史と伝統の重みを感じつつ、 これから社会へ羽ばたいていく目の前の生徒たちの育成に全力を注がねばと思った次第です。
 時代の変化とともに幾多の試練を乗り越えてきたであろう鴻陵生は、昭和二十四年に制定された「自由を愛し責務を果たそう」「真理を究め文化に寄与しよう」 「敬愛を旨とし平和を護ろう」という校訓を引き継ぎ、校訓を文言が散りばめられた校歌を声高らかに歌い継いでいます。
 学習に部活動に学校行事に全力投球する現在の鴻陵生には、自己をよく知り、顔の見えるコミュニケーションを大切にし、豊かな心を持った 「二十一世紀の日本をリードする有為な人材」に育ってほしい。
 大山泰弘氏(日本理化学工業株式会社会長)は、究極の幸せとは「愛されること、ほめられること、役に立つこと、必要とされること」であると話されています。 すべての鴻陵生に幸せになってほしい。そのために、本校の教育活動のあらゆる場面で学び、人間を磨いてほしい。
 春、江戸川の風に吹かれて国府のあった鴻の台を見渡しながら江戸川堤を歩き、鴻陵生への期待を膨らませておりました。
 今後とも鴻陵生への御支援をよろしくお願いいたします。
 


教科準備室に空調

 母校支援事業として、各教科準備室に空調設備(ウインドクーラー)が設置された。設置は残暑の季節になんとか間に合い、先生方に好評だった。
 ただ、費用が想定を上回り、特別会計からの補填が必要となった。今後、同窓会の財力を勘案しつつ学校の要望に応えて母校支援を続けるには、適正な事業化手順の早急な確立が求められる。
 


アルスの森 天籟問答

 松籟。辞書にあたると、「松に吹く風。また、その音。」の意、籟の字義は「風が物に触れて発する音。三穴の簫・笛、その音。」とある。
 『荘子・斉物論篇』を繙くとその冒頭、南郭子綦は弟子の顔成子游に人籟、地籟、天籟について説く。 「大地の噫気である風が竅穴のある木々などを鳴らすものが地籟、人が鳴らす簫笛が人籟と解りました。では天籟とはなんでしょうか」と問う子游に、 子綦は「人籟も地籟も吹き方は様々に異なるが、各々自ずから音を発する。自ずと音が選ばれている。音を出させている者などあろうか」と説く。 天籟問答と称される一節だ。

 難解なため諸説あるが、自ずから、自ずと、鳴っているのだと認識して耳にするとき、人籟も地籟も天籟として響くものらしい。 自ずから、自ずと、その状態にある様 —— これは荘子の云う道[tao]に通じている。 更に思い巡らせば,松籟とは地籟の類族に他ならない。
 微笑の青空のもと、松籟は何をささやくのか。






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