第25号 2005年(平成17年)12月10日 (3) |
来訪者で和やか | |
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第五十八回鴻陵祭が九月十日、十一日に開
催された。同窓会の部屋を開設して十回目になる。卒業生が母校で集える機会は同窓会総会と鴻陵祭だけなので、青春をなつかしみながら休憩し交歓できるこの
スペースは貴重である。 パネル展示の「国府台の戦前史」に足を止め、軍隊の跡地にあることを初めて知ったと語る人達。「還暦の同期会を開くので」と、に ぎやかに談笑するグルー プ。 「私、ジャンプデジタルマンガにデビューしました」とカラフルな可愛い名刺を差し出し、明るく愉快に語りだす五十三期の新進漫画家、深作絵美さんな ど、会場は多彩な来訪者で和やかに終始した。 校門より仰げば窓に大きく「同窓会」の文字が見える。皆さん、どうぞ四階まで。 |
キラリと光る殺陣の達人 7期 藤森 弘義 氏 すらりと背が高く 静かな笑顔の男性、この人が“真田健一郎”の 芸名をもつ俳優である。 大学生の頃、友人に感化されて新国劇のファンとなり何度か足を運ぶうち、当時の内気で引っ込み思案だった自分を、劇団の人たちと接することで変えられる のではないかと思った。 タイミング良く、劇団の演出部に合格したが、劇団の都合で演出部ではなく、当時劇団の看板である名優辰巳龍太郎の付人となった。これは東京生まれ東京育 ちのアクセントを話せる付人が欲しいという辰巳さんの指示だったとのこと。この出合いが「役者」としてスタートになった。 付人生活は、出演の準備から後始末までその世話に神経を使い大変な仕事だったが、その中で劇団の俳優、スタッフ、そして作家の方など多くの人との出合い があり、今の自分があると藤森さんは述懐する。 付人生活の間に小さい役で舞台に出るようになり俳優として本格的に歩き始めた。そして池波正太郎原作の『鬼平犯科帳』の同心の一人、澤田小平次役を長年演じ続け、専門家の間でも高い評価を得ている。優れた殺陣の 腕を持つ人とは思えない物静かな人柄で、その朴訥で静かな雰囲気に魅力があり、ファンも多い。 現在はアクトレインクラブに所属し、舞台、テレビなどに出演している。また若手俳優たちに殺陣の指導も行っている。 多くのファンが、今後の幅広い活躍を期待している。 |
バ
スケットボール部 ボールを追いながら、絶えずコート内を走り回る部員たち。誰もが目を輝かせ、機敏に動く姿はまぶしく青春そのもの。 男子十六名、女子十二名で、顧問の石原元子先生の指導のもと、毎日体育館で活動している。練習の組み立て、ベースづくり、仕上げ等は先生が中心となる が、あとは部員たちが積極的に行う。先生は「部活動の基礎は、まず一人一人がしっ かり意識をして行動すること。例えば、人の嫌がることにすすんで取り組み、人の気づかないところにも気がつくなど、自分から、今何をするべきかをとらえて 動くことが大切であること。その活動の中で忍耐力をつけ、達成感を味わうことが、自分の財産になり、社会人になっても役立つ。」と、熱く語 られる。 まず周りの清掃をして、気持ち良くいい顔をして練習することを大切にする。格好をつけてプレーする姿は見られない。本当にバスケットを強くなりたいとい う心の管理ができている。また部員どうしでよく声を掛け合い、できていないところを指摘し合うなど、お互いに高め合っていく。朝の自主練習や合宿での食事 作りでもその姿勢は見られ、一人一人よく動くそうだ。 県大会に何度も出場している女子は県大会ベスト8、男子は県大会出場を目指している。 また、部員の中には、審判の資格をとった人もいる。指導者である先生自身、日本公認の審判であり、選手でもあるという恵まれた環境のもと、皆が強い意識 を持って取り組んでいる。 |
変
わらない国府台高校 卒業から三年あまりが経ち、今度は教育実習生として三週間母校にお世話になりました。 現在、教育界では「生きる力」について、ともすると不毛な論争が起きています。しかし国府台高校はそのような論争とは無縁のように思いました。 実習初日、「無視されたらどうしよう」とおっかなびっくりあいさつした私の心配をよそに、生徒からは優しいまなざしで明るく元気なあいさつが返ってきま した。あいさつの大切さが実生活で身についているのだなという第一印象でした。 ちょうど実習期間中は文化祭についての話し合いが進められていました。取り組み方は十人十色ながら、協力して何かを作り上げるために熱くなるところなど は、私の在学中と変わっていないなと感じました。自分の立脚する位置をしっかり把握し、周囲の人とコミュニケーションを図りながら物事を進めていくことを 文化祭の準備から学んだ実体験を思い返し、授業からだけでは学べない「生きる力」が母校で培われていることを実感しました。 もうひとつ、実習を通して国府台高校に対する熱狂的ともいえる愛校心について再認識しました。兄弟、親子で鴻陵生という例も多く、私立校にも負けませ ん。制服、設備、カリキュラムといった器は変わっても、国府台高校の「心」はこれからも変わらないのだろうと強く感じました。 風間 望
54期(H14卒) |
忘
れられない高校生活を 私は三週間にわたって国府台高校で教育実習を行いました。卒業して四年も月日が経っていたので、自分の在校時と変わっていないだろうかと不安な思いもあ りました。教育実習が始まると、最初はなかなか学校の雰囲気になじめないところもありましたが、次第に慣れることができました。在校中にお世話になった先 生方も少なくなり、変化した部分もありましたが、やはり国府台はいい学校だなと今回の教育実習を通して思いました。 生徒は元気で個性的、なおかつ多感で自分の考えをしっかり持っていると思いました。ただし、いろいろなところから以前の母校の話などを聞いたりして、母 校を背負うということが、気負いや負担につながることもあるのではないかとも感じました。あまり気負わず、生徒にはやりたいことをやってほしいし、楽しい 高校生活だったと最後に思える学校生活を送ってほしいと思います。 そのために生徒が自分たちの行動に責任を持つことが大事だと思います。同時に周りの人々が生徒の周りの環境に配慮することも大事だと思います。教師や保 護者、卒業生など様々な協力が必要だと思います。私もできる限りの協力を行っていきたいと思います。 郷田 英俊
53期(H13年卒) |